都市部の墓地不足問題

近頃の日本は都市部に人口が集中することによる過密化と地方の過疎化という問題が発生し、その結果都市部では墓地が不足して、地方ではお墓の後継者が不足しています。それは当寺院・善源寺のある松伏町を含む埼玉東部地域でも例外ではございません。

東京都内などでは遺骨を自分の家に置いている状態のまま何年間も埋葬することができずにいる人がたくさん発生しています。

そうなってしまうことの大きな要因は、別の方の遺骨と共に埋葬する合葬には抵抗がある、自分だけのお墓が必要だ、という考えが一般的な埋葬の考え方として定着しているからではないでしょうか。

また、お墓を訪ねる都合などから、地方にあるお墓を都市部に移したい人もいるため、都市部の墓地は人気がありすぐに埋まってしまいます。

納骨堂の人気の高まり

埼玉県の隣、東京都が運用している都営の墓地は、全てほぼ満杯になっていて、新しい墓地は土地がたりないので、建設される予定がないのが現状です。

都市部で墓地を確保するのには、場所が遠かったり、区画が狭かったり、値段が高かったりするため、新しい墓地を手に入れることが困難なことや、お墓に対する意識が変化していることもあり、近頃は納骨堂がお墓に取って代わるほど人気があり、特に都市部で需要が高まっています。

納骨堂は、お墓を建てるより費用が安く済ませることができるという特徴があります。

納骨堂の特徴について

納骨堂は確保できる区画の広さや格式などによっては、とても高いものもあるのですが、墓石を使ってお墓を建てるよりも一般的には費用が安くなることが多くなります。

そして、お寺が運営している納骨堂は三十三回忌までなどお寺が定めた期間を経過すると合葬墓に移し、その後も供養をしてくれる納骨堂もあり、遺骨を管理し続けなければならない負担から解放されるという特徴もあります。

納骨堂の多くは、墓石を拝むような通常の方法でのお参りではなく、線香を手向けたり、お花を供えたりするのは共同で使われる参拝所で行います。

様々な納骨堂について

納骨堂は、一般的なお墓とは違って、室内に設けられた場所を区切って、その場所に遺骨を安置するのがほとんどです。

場所を区切る方法は色々ありますが、ロッカー方式になっている納骨堂や小部屋のような納骨堂、まるで立体駐車場のような納骨堂もあります。

限られた場所を効率的に使用することを追求する納骨堂も存在すれば、立派なモニュメントで飾られた納骨堂も存在します。

そして、近頃はインターネットで参拝ができるシステムがあったり、カードを挿入すると登録された遺骨が参拝者の前に登場する納骨堂もあります。