日本人のお墓に対するイメージは

お墓というものにどのようなイメージをもっているでしょうか。
暗いもの
気味が悪いもの
伝統的なもの
というイメージを持っている方が多いかもしれません。しかし、この考えというのは半分正解で半分不正解なのです。

1970年以降にお墓ブームがあった

実は現在あるお墓の多くは伝統的なものではありません。1970年代以降に作られたものがほとんどなのです。機会があればお墓にいって、そこに掘られている文字を確認してみるとよいでしょう、都市部近郊を中心に、多くの墓は1970年代以降につくられています。中には古くからあるお墓もあるとは思いますがそのほとんどは建てられて100年もたっていないものです。現行のお墓にある法律は、昭和○○年に作られました。それ以前のお墓に関しては今とはルールが違っていました。また今のようにきれいに直方体の形をしたお墓というのは技術が進歩した戦後に作ることができるようになったものなのです。そのため表面がきれいに磨きあげられた墓石というのはここ50年内に作られたものなのです。それらのことから1970年以降に非常に多くのお墓がつくられたことがわかります。お墓の問題点というのはお墓が急増してしまった、ということに起因しています。少子化ということが問題なのではなく、お墓そして墓地や霊園が増加し過ぎたことに問題があるのです。

大量に建てられたお墓をどうするのか

例えばある家に三人兄弟がいたとします。その三人が独立して家を出て、それぞれ家庭をもうけた場合、元の家の墓以外に3つのお墓ができることになります。そうした場合、元のお墓はそしてそのお墓に収蔵されていた遺骨はどうすればいいのでしょうか。その解決方法が永代供養なのです。
永代供養とは
・遺骨の管理を寺や霊園管理者に委譲する
・遺骨は合葬(他の遺骨とともに埋葬)する
というものです。

従来の遺骨の処分方法

今まで遺骨は弔いあげという形で最終的な処分をしていました。よくある勘違いとして、遺骨は年を経ると自然に還るという思い込みがあります。実際に納骨などをしたことがある方ならご存知かとは思いますが、ほとんどのお墓は中にはカロートという遺骨を収蔵するスペースがあり、この中に骨壺に入れた状態で遺骨を収蔵するのです。そうした状態ではなかなか遺骨は土に還りません。中に水が溜まりやすい状態になっていたなと環境的に遺骨が還りやすい状況になっていれば話は別ですが、ほとんどの場合はそうではないのです。一般的に弔いあげは33回忌もしくは50回忌で行うものとされていました。しかし、それだけの年月を経ても変わらず遺骨は骨壺の中にあるのです。そうした遺骨の最終的な行き場として永代供養があるのです。