今、お墓に何を求めているのか
人々がお墓に望むもの

ある調査によると2018年のお墓選びに対してこだわる点の第1位は、「お墓の種類」です。その前年が「お墓へのアクセス」であったことを考えると少しずつお墓に対する意識が変化しているのかもしれません。こうしたお墓に対して求めるものは少しずつ時代の変化によって変わっていくものなのかもしれません。
お墓に対する価値観の変化

以前はお墓というのは家族がともに訪れる場であり、死んだ後も長くその遺族が訪問する場所でした。1900年代の後半では、お盆などに家族が田舎に帰省する際にマイカーで祖父母の墓に参るというのが典型的な日本の家族の姿であり、夏休みにはふるさとの実家を訪れ墓参りをすべきであるという風潮がありました。しかし時代は流れ、そのころ元気だった父母が亡くなるような時代になると、そのお墓の近くに住んでいる親戚がいなくなるという事態が発生しました。お墓の近くに住んでいる人がいなくなれば、当然そこに訪れる機会も減っていきます。結果としてお墓に対して起こったのは、墓を管理する人がいなくなるという状況でした。お墓の継承をした人たちは、荒廃していく墓に対して墓じまいや改葬をすることになったのです。一度墓じまいや改葬をしてみると今度は墓に対する意識が変化していきました。墓は決められたものではなく比較的自由なものであり故人や遺族の本当に満足のいくものであるかどうかが重要視されるようになったのです。
今お墓に求められているもの

そのような世論の変化から、これからお墓を作る人はアクセスなどの利便性や金額などよりも、少しずつお墓そのもののデザインや霊園そのものの雰囲気が重視されるようになってきています。「葬式は家族の希望、お墓は本人の希望」と言われるように世間体やしきたりなどよりも個々人の希望が優先されるようになってきました。みんなと同じお墓であることよりも自分の遺骨を本当に安置してほしいデザインのお墓であることが優先されるようになりました。
霊園に見るお墓のデザインの変化

現在多くの霊園では、和型のお墓や洋型のお墓、そしてオリジナルのデザインのお墓などいろいろな墓石を見ることができます。また石で作られた墓標だけでなく樹木で作られた墓標を用いた樹木葬なども見られるようになってきました。このように現在の霊園はかつてのイメージのお墓とは少し異なるようデザインになっています。


