様々な形の供養

供養とは亡くなった人や動物などに対して何かを行うことです。供養にはさまざまな形があります。お墓を作る、お経を唱える、花を供える、お香を焚く、食べ物を供える、また単に手を合わせるのもひとつの供養の形でしょう。また、慰霊碑を建てたり式典を行ったりすることもあります。供養を行う対象もさまざまです。一般的な親族などの人間の供養を始め、研究施設などでの実験動物や魚介類の供養、競馬場での馬への供養など、亡くなったものに対する感謝の気持ちを表すものや、追悼の意を示すもの全てが供養なのです。そのため、一般的にお墓を建立することなども供養の一部に含まれます。

永代供養は何をどうすることか

永代供養というのは一体何なのでしょうか。永代というのは未来永劫という意味です。そのため、わたしたちが現在故人に対してお墓にするような形式の供養を未来永劫行ってくれるものだと勘違いしてしまう場合もあります。しかし、実際にはそうではありません。ここで言う供養というのは遺骨の管理のことです。日本の場合、ほとんどの遺体が火葬されています。火葬された遺体は遺骨となりますが、ここで問題となるのは遺骨をどう取り扱うのかということなのです。

遺骨を管理する3つの方法

遺骨の取り扱い方法は全部で3種類あります。ひとつめは最も一般的なお墓や納骨堂に収蔵するという方法です。この方法については多くの人が行っていることなので特段の説明は必要ないでしょう。ふたつめは自宅などで保管するという方法です。実はあまり知られていないことではありますが、遺骨というのはお墓に収蔵しなくても問題はないのです。しかし、事件性を避けるためにどこにでも置いておいて良いわけではありません。きちんと管理してあることが分かる場所、たとえば自宅などに保管しておかなければなりません。みっつめは散骨です。散骨というのは遺骨を自然に還す方法です。遺骨を放置することは死体遺棄の罪に問われることですが、きちんとそれが遺骨だと分からないように粉砕したうえで問題のない場所に散骨するというのはここ30年ほどで行われるようになってきたことです。しかし、法律上はどうなのかという判断はグレーゾーンなようです。

遺骨の管理の最終委託、永代供養

永代供養というのは遺骨の保管という面で解決を行うためのものです。一般的なお墓を利用した供養と散骨の間のような方法が永代供養です。永代供養はさまざまなオプションがありますが、最終的には遺骨を他の遺骨と一緒に埋葬することになります。地中に埋めることによって自然に還すのです。自然に還るまでの期間に関しては、通常管理者が誰なのかそしてどのように管理しているのかということが明確になっていなければなりません。永代供養は管理者が寺院や墓地・霊園の管理者であり、遺骨の最終的な処分者となるのです。