お墓が荒れ果てているのは

最近ではお墓参りに行った際に全く手入れされていないお墓を見かけることがあります。このようにお墓が放置されてしまうということが今の日本ではあちこちで起こっています。以前ではこうしたことは少なく、無縁墓と呼ばれる墓守のいないお墓はあまりありませんでした。しかし社会構成の変化により、少子高齢化や核家族化単身世帯の増加などにより無縁仏がすこしずつ増加していったのです。

撤去されるまでの手続き

こうした無縁仏に関して以前は霊園管理者や寺院がお墓の撤去をすることは非常に難しかったのです。しかし、このような無縁墓が増加してしまい、周りのお墓への悪影響が懸念されるようになりました。そのため1999年にはお墓の撤去が以前より簡単に行えるようになったのです。まれにですが、霊園に行ったときに荒れたお墓の前に、都道府県長やその霊園管理者の名前で撤去を行う旨の警告が書かれていることがあります。これはこうした一定期間以上経ったお墓に対してやむなく霊園管理者や自治体が行ったことなのです。ここにまでにはそのお墓が3年以上放置されているということがあります。その段階でお墓は無縁墓と認定され、公的に連絡できるところやお墓の前に撤去の旨を記して一年の期間だれも所有権を申し出るものがいなければ、無縁墓として撤去されることになります。

撤去されたお墓の行き先

こうなってしまったお墓は撤去され墓石は廃棄物として処分されることになります。また遺骨は合同墓に永代供養されることになります。お墓の問題は個人だけの問題ではありません。親戚できちんと管理して話し合うべきものであり明らかに管理が難しい場合に関してはあらかじめ改葬や墓じまいをしておくべきでしょう。のちのち状況が変わって誰にも管理ができない状況になったり、またお墓の存在自体を忘れてしまうという状況もあり得るからですまたこれからお墓を作る際に、そのお墓を管理してくれる人がいない、もしくはお墓の管理を任せることができないという状況であるのであれば、永代供養という選択肢を選ぶのもひとつの方法でしょう。

無縁墓になってしまう可能性に

お墓というのは誰かが亡くなったあとに使うものです。またその中には亡くなった人の遺骨が納められています。少なくとも人が減っているという状況で使われるものである以上、だれも管理できないという状況やだれにも知られなくなってしまうという状況もあり得るのです。永代供養という方法はお墓と遺骨の最終的な処分を霊園管理者に委託する方法であるため、自身のお墓が無縁墓になってしまう可能性がありません。