兵庫県芦屋市での墓地についてのアンケート

2019年度、兵庫県芦屋市で市内に合葬式墓地を建設するかどうかというアンケートを市民に行いました。結果は、合葬式墓地は必要であると答えた人が半数を超えました。そのため市内で初の合葬式墓地の建設が決定しました。都内などですでに作られている合葬式墓地ですか、なぜこの墓地が必要とされるようになったのでしょうか。

合葬式墓地とはなにか

一般的な墓地というのはそれぞれ個人で購入した区画に自分の家のお墓として墓石を配置します。つまり一般的な家のように区画に区切った中にそれぞれの家があるようなものです。では今回芦屋市で作るべきだと可決された合葬式墓地というのはどのような形式なのでしょうか。これは先に挙げた一般的な墓とは異なり、個人もしくは個人の家単位としてのお墓ではなく、遺骨を全て小分けせずに埋葬する形式です。一般的には散骨や樹木葬という言葉で最近認知されつつあります。 
しかし、実際の家と違い墓地はどんどんと増えていきます。そうしていくうちに、現代の空き家問題のようにだれもお参りしないお墓が増えていってしまうのです。

現在の墓地の形式はいつごろから起こったのでしょうか

現在一般的だといわれている方法はいつごろから主流になったのでしょうか。墓石を用いてそこに遺骨を納めるという形式をとるようになったのは、江戸時代の中期以降です。そしてそれを庶民が一般的に行うようになったのは高度経済成長期です。まずマイホーム次はお墓、というように一億総中流という風潮の中、みながお墓を求めたのです。結果として一家の墓はどんどんと増えていき利便性のよい都心部の墓地の価値は高騰していきました。

合葬式墓地や散骨という選択

終活という言葉に代表されるように、お墓の問題や葬儀の問題は遺族だけのものではありません。家族の誰かがなくなってから考え始めるのでは遅い問題なのです。元気にご自身が動ける間にお墓をどうするのか、葬儀をどうするのか考えなければなりません。そのひとつの方法として合葬式墓地という選択肢もあります。芦屋市民のアンケート結果が示すようにこれからの埋葬方法として合葬式墓地や散骨という選択肢が選ばれていくのかもしれません。