最終的に合祀をする永代供養

永代供養は多くの場合、最終的に合祀供養を行います。合祀供養というのは他の遺骨とともに埋葬されることです。ここで言う合祀供養というのは、地縁・血縁に関わらず、ひとつのお墓で供養するということです。個人個人の骨壺から取り出し、だれの遺骨か分からない状態で埋葬することになります。

遺骨を全て個別で管理することは不可能

では、どうして永代供養というのはこのような合祀供養の形をとるのでしょうか。永代供養ではない供養の場合、一般的に後継者がその遺骨の管理を行っていくことになります。家族や個人のお墓を設け、そのお墓に遺骨を収蔵して管理していくのが一般的な供養の形です。しかし、こうした管理の場合、必ずその管理を続けていく人間が必要となります。またお墓の区画を利用し続けることにもなるため、年毎などに管理費が必要になるのです。

遺骨は長時間遺ることになる

骨壺の中に遺骨を納めて、お墓のカロートに収蔵した場合、遺骨は長い間収蔵されたときと同じ状態で保たれることになります。その管理状況にもよりますが、長い場合にはその人の人生よりも長い時間遺骨はその姿をとどめていくことになります。従来の遺骨の管理方法というのは、そのような形で遺骨を一定期間管理したのち、弔い上げという形で何らかの形で遺骨を処分するという方法が想定されていました。地域や宗派、その他の風習によって異なりますが、一般的には33年が経過したのちに弔い上げという形で遺骨を処分するという方法が考えられていました。しかし、そうした方法には問題点がありました。そのなんらかの方法が確立されていなかったことと、火葬の方法や保管方法の都合上遺骨が予想以上に自然に還るスピードが遅かったという点です。

遺骨はいつか処分しなければならない、その解決方法は

現在では2世代や3世代前の遺骨が家族の継承するお墓に残っていることがあります。そして現在そうした遺骨を管理している人が、それらの遺骨をどうしていいのか分からずに困っているということもしばしばあるのです。そうした状況に対して行われているのが、永代供養という方法です。永代供養は遺骨の管理を続けていくという名義上の面でも、遺骨を自然に還すという物理的な面でも霊園や寺院がその代行を行ってくれるという方法です。多くの遺骨を非常に長い期間管理していくという性質上、そして遺骨を自然に還すという目的からも、遺骨を土に埋葬するという方法をとっています。供養というのは故人に対して何かをするという意味でもありますが、遺骨の管理を執り行っていくという意味でもあります。永代供養というのは個人での遺骨の管理を続けていくのではなく、霊園や寺院などにその遺骨の管理を委託していくという方法なのです。